[劇情] KOF13 - Ash Crimson
[劇情] KOF13 - Ash Crimson : Round 1
重苦しい雲に覆われた低い空を飛び去っていく航空機のエンジン音が、束の間、ふた
りの会話をさえぎった。
遠ざかっていく機影を見送る二階堂紅丸の足元には大きなバッグが置かれている。対
して、デュオロンは身ひとつの手ぶらだった。
神出鬼没のこの男なら、妙に納得がいく。基本、この男は自分とは異なる世界の住人
なのだと、紅丸はそう考えていた。
「──入院?」
エンジン音に邪魔された先ほどの問いを、デュオロンが繰り返した。
「草薙京が?」
兩個人之間的對話,被沒入灰濛雲端的飛機引擎聲所掩蓋。
目送機影遠去的二階堂紅丸,腳邊放著個大包包,
相比起來,墮瓏則是兩手空空。
若用神出鬼沒來形容這個男子,實在再適合不過了。
基本上,這名男子與自己完全是不同世界的人,紅丸如此想著。
「--住院?」
因為引擎噪音的關係,墮瓏復又問了一遍。
「草薙京嗎?」
「といっても検査入院だよ。──重いか軽いかでいえば、八神を止めようとしてボコボ
コにされた真吾のほうがよっぽど重症だ。全身の骨折だけでも、ひと月やふた月じゃ治
らないだろうさ」
それでも、命があっただけましかもしれない。“血”の暴走を起こした八神庵と相対
して、その程度の怪我ですんだのなら、それはむしろ僥倖というべきだろう。
ロングコートのポケットに手を突っ込んだまま、紅丸から少し離れた位置に立ち尽く
していたデュオロンは、静かに瞳を伏せて嘆息した。
「……それでおまえも帰国か」
「說是因為要檢查而入院。--要說嚴不嚴重,比為了想要阻止八神而搞得傷痕累累的真吾
還來得更為嚴重些。雖然只是全身骨折而已,不過不花上一兩個月的時間無法痊癒吧。」
即使如此,還能保住一條小命就已經很不錯了吧。
對上了因"血"之暴走而覺醒的八神庵,
只受到這種程度的傷害,已經算是萬幸了吧。
將手插進大衣口袋,始終站在紅丸邊的墮瓏靜靜地閉上眼睛,嘆了口氣。
「……你也要回國了嗎?」
「ま、ひとまずな。……このまま引き下がるあいつじゃない。ってことは、あいつがチ
ームを組もうって相手はほかにはいないだろ?」
「そういうものか」
「そういうもんだよ」
大きくうなずいた紅丸は、ふと笑みを納めて続けた。
「──おまえ、あの男をさがしてるんだろ?」
「あの男とは?」
「とぼけるなよ。俺はあの男と会ったことがあるんだぜ?」
「……そうだったな」
「嗯、首先嘛。…不先追到那傢夥不行吶。話說回來,想和那傢夥組隊的傢伙,
應該已經沒有了吧?」
「是這樣嗎?」
「就是這樣啊。」
點頭表示贊同的紅丸,忍不住笑了出來。
「--你啊、不是正在追那個男的嗎?」
「那個男人是指?」
「少裝了。我也曾碰到那個人喔?」
「…這樣嗎…」
飛賊と呼ばれる暗殺者集団の一員であるデュオロンは、一族を裏切って出奔したみず
からの父親──ロンを捜し続けている。本来なら表舞台に姿を現すことのないはずのデ
ュオロンが、“ザ・キング・オブ・ファイターズ”にたびたび出場しているのも、おそ
らくロンの行方を捜すためなのだろう。
風になびく金髪をかき上げ、紅丸はいった。
「もしまたどこかであの男の噂を耳にしたら、おまえに知らせてやるよ」
「すまない、二階堂。世話をかける」
「別に礼なんかいらないさ。──その代わり、あの小僧を見つけたら俺にも教えてくれ
」
身為被稱作飛賊的暗殺集團一員的墮瓏、仍持續在搜索著背叛族人、
獨自逃走的父親--龍。也許就是因為這樣的緣故,
原本絕不可能在公開場合現身的墮瓏,
才會多次出場參加拳皇大賽吧。
金髮隨風飄揚的紅丸說道。
「假如有得到那個人的情報的話、我會通知你的。」
「不好意思、二階堂。受你關照了。」
「沒必要向我道謝。--相對的、如果你找到那小子的話也通知我一聲。」
デュオロンはしばし無言で紅丸を見やった。
「……おまえとアッシュの間にどんな因縁がある?」
「俺にはないが、あいつにはあるだろうさ。──結局、みんなアッシュにハメられてた
ってことだろ?」
「また草薙の世話か……まるで保護者だな」
「よせよ」
ふたたび苦笑に表情を崩した紅丸は、腕時計を一瞥してフェンスから背を浮かせた。
「……そろそろ搭乗時間だ」
墮瓏無言的盯著紅丸。
「…你跟Ash之間有什麼因緣嗎?」
「雖然我沒有、不過那傢伙倒是有吶。--也就是、大家被Ash搶奪的事啦。」
「還要照顧草薙嗎…完全就像監護人一樣啊。」
「別鬧了。」
無奈苦笑的紅丸瞥了一眼手錶,背部離開了圍欄。
「…差不多是登機時間了。」
「息災でな」
バッグを肩にかけて歩き出した紅丸に、デュオロンが淡々と言葉を投げかけた。これ
から旅に出る知己を見送るのにふさわしからぬ、冷淡で素っ気ないひと言だった。
紅丸は肩越しにデュオロンを振り返った。
「──案外、すぐにまた顔を合わせることになるかもしれないぜ?」
「だとしても、その時はもう同じチームではない」
「……だろうな」
「一路順風。」
墮瓏朝揹著包包離開的紅丸,
用不像是要送別一同旅行熟人的冷淡語氣,淡淡的說道。
紅丸舉起手揮了揮。
「--說不定意外地、會很快再碰面呢。」
「即使這樣、到時應該也不在同一隊了吧。」
「…也是啊。」
また1機、巨大なジェット機が滑走路に向かって舞い降りてくる。逆巻く風がふたり
の長い髪を乱し、またもや彼らの会話を途切れさせた。
強い風から顔をそむけた紅丸が、あらためてデュオロンに声をかけようとした時、さ
っきまでそこにあったはずの黒い長身の影は、すでにいずこかへと消えていた。
「……らしいといえばらしい、か」
小さく鼻を鳴らし、紅丸はバッグを揺すり上げた。
又一架巨大的噴射機降落在跑道上。
刮起的強風吹亂了兩人的長髮、也結束了兩人間的對話。
在臉背向著強風的紅丸想與墮瓏說再會時,
原本一直在那兒的黑色細長身影,不知何時已經不見蹤影了。
「…說像的話還真像啊、是吧?」
從鼻子輕哼了一聲、紅丸輕搖著提起了包包。
◆◇◆◇◆
このあたりの地価がどのくらいかということは、あいにくと門外漢の紅丸にはよく判
らない。ただ、決して安くないだろうということは想像がつく。
そういう場所に、これだけの広い屋敷を構えていられるということは、財力はもとよ
り、それとはまた別の、隠然たる力が必要だろう。
そして、今は神楽家と名乗っているこの古い一族には、実際にそうした力があるらし
かった。
這附近一帶的地價到底值多少,像紅丸這樣的門外漢是完全不了解的。
不過、可以肯定的是絕對比想像中還要高檔。
在這樣的地方卻只蓋了棟寬敞的房子,比起財力雄厚,
似乎更是為了要隱藏其所擁有的力量。
而且,這個如今被稱做神樂家的古老一族,確實是擁有這樣的實力的。
広い庭の池のほとりにしゃがみ込み、ぼんやりと大きな鯉たちが泳ぐさまを眺めてい
た紅丸は、かすかな絹鳴りの音を聞きつけて振り返った。
「──いつ日本に?」
そう問うたのは、藤色の浴衣をまとった黒髪の和風美人──神楽ちづるだった。
「つい数時間前さ」
「フットワークが軽くてうらやましいわ」
少しさびしげに微笑んだちづるは、庭に面した座敷の縁側に、浴衣の裾を綺麗にさば
いて座った。
蹲在寬敞庭院的水池邊、正茫然的盯著池中悠遊的大鯉魚的紅丸,
聽見了絲布摩擦的輕微響聲而回過頭來。
「--何時回到日本的?」
詢問的,是穿著淡紫色浴衣、有著一頭黑髮的和風美女-神樂千鶴。
「差不多幾個小時前吧。」
「真羨慕你能毫不費勁的往來呀。」
臉上帶著一絲落寞,千鶴微笑著說道。
邊在面對著庭院的坐墊旁,將浴衣下擺給折好後坐了下來。
今年の日本の夏はいつもより蒸し暑く感じる。しかし、ちづるの顔色がさえないのは
、絡みつくような暑さに辟易しているからではないのだろう。
冷たい宇治茶を運んできた家人が下がるのを待って、紅丸は単刀直入に尋ねた。
「具合のほうは相変わらずなのかい、ちづるさん?」
「ええ。身体のほうはどうにかもとにもどったけれど、“力”のほうは──」
「そうか……」
今年日本的夏天比往年來得更加酷熱。
千鶴的氣色很差、應該與這暑氣沒有關聯吧。
在端上冰宇治茶的家人退下後,紅丸單刀直入的尋問了。
「身子的狀況還是一樣沒變嗎、千鶴小姐?」
「是啊。雖然身體上的傷都痊癒了、但是"力量"的話就--」
「這樣啊…」
「そういえば、肝心なことを忘れていたわ。優勝おめでとう、二階堂さん」
「よしてくれよ。対戦相手が途中で“失踪”しちまった上での不戦勝だぜ? 人さまに
胸を張って報告できるような結果じゃあない」
縁台に腰を降ろし、冷茶のグラスをあおる。冷たい渋みが紅丸の喉の奥をすべり落ち
、ほのかな甘みとなって口の中に広がっていった。
確かにこの心持ちは、栄えある優勝者のそれとはほど遠い。むしろ紅丸は、敗者にも
ひとしい口惜しさをかかえて日本に帰国してきたのだった。
「這麼說來、忘了還有更要緊的事啊。恭喜你獲得了優勝,二階堂先生。」
「別說了。恭喜我因為對手中途"失蹤"所取得的不戰之勝嗎?
這可不是個能讓我得意得拿來說嘴的結果啊。」
坐到長椅上、將冷茶給一飲而盡。
冷冽的苦味順著喉嚨而下,微微的甘甜在口中擴散開來。
確實現在的心情、離一個充滿榮耀的優勝者還遠得很。
應該說,紅丸是抱著如同失敗者一般遺憾的心情回到日本來的。
--
-待續。
總共有7回吧。
翻譯有錯請不吝指正。
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※ 編輯: karasless 來自: 219.85.199.147 (05/01 00:07)
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