Re: [20春] 小書痴20 我覺得不行

看板C_Chat作者 (阿緯)時間4年前 (2020/05/11 00:54), 4年前編輯推噓7(704)
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原作黨+1 其實可以理解動畫組想要加速的心情 畢竟原作內容真的很多 刪減真的不容易... 打完想貼上來時發現已有人補充內容了 不過還是讓我將打好的內容也補上吧 _______________________ 底下補充本話動畫未呈現在小說中的部分內容 _______________________ 梅茵「不知道住所...路茲連工作都沒有去嗎?」*1 拉爾法「那是...我不曉得那傢伙的職務地點...」 一時間無法理解不曉得職務地點這句話。 雖然洗禮式後才過兩個月左右,但在成為奇爾博塔商會正式見習生之前,路茲已經和那間 商店有往來快滿一年。 多莉吐嘲拉爾法竟然連奇爾博塔商會在哪都不知道 拉爾法表示因為工作上有往來 雖然知道奇爾博塔商會但不曉得實際位置 在家中路茲也不會談工作上的事情 ______________________ 梅茵因為這件事煩惱到當機了 神官長表示要修理計算機XDD 密室商談結束後 因為梅茵職務工作停滯*2 神官長表示「下午不努力工作不行,圖書室閱讀時間暫緩。 從法藍那邊聽到的,比起反省室對妳來說效果更好」 梅茵「No!?」法藍這個笨蛋笨蛋 <= ここすき ______________________ 梅茵手拿著招待狀給班諾看*3 梅茵「班諾先生。讚美我、讚美我。你看看,這個!」\= どや顔 班諾「...妳說從神官長那邊得到招待狀!?妳這傢伙這次又做了些什麼了!?」 這次我明明感到完成了非常有幫助的事情,突然如雷般斥喝,眨眼著感到納悶 梅茵「因為神官長說『為了維護計算機的關係,只好這樣...』,而且我也想為路茲做些 什麼事情啊」 班諾「梅茵,我們高興妳有這份心,但是收到這樣的招待狀,一般來說是很恐怖的事」 班諾「妳非常受到神官長賞識不是嗎?通常,貴族大人是不會參與我們的事情喔?」 梅茵「很重要的計算機的樣子。我是否能正常運作,對工作的效率差別很大的樣子」 班諾「這麼說來,歐托也有說過類似的話過呢。這次或許應該感謝梅茵,但是不太想感謝 。我不曉得這個徒勞感到底是...」 ______________________ 梅茵「卡蘿拉阿姨,這個是從神殿的神官長得來的招待狀」*4 阿姨不敢置信的瞪大了眼睛,臉色鐵青的看著木牌(招待狀) 這邊梅茵告訴卡蘿拉阿姨招待狀內容,因為平民幾乎不識字 ______________________ 招待會談當日梅茵得以參與的條件是手握著防止盜聽的魔術具。*5 梅茵OS:今日僅能像人偶般的坐著。令人生氣的是班諾和馬克竟然也同意神官長的意見。 ______________________ 狄多「少任性了」*6 路茲的爸爸狄多叔叔在膝上握緊拳頭,對路茲大聲斥喝。 突然大聲地嚇了一跳。不僅是神官長的房間,就連貴族區域都傳遞出去粗野的大聲量,我 的心臟都縮了一下。 狄多「努力了?無法獲得認同?不要再說任性的話了」 ______________________ 神官長「狄多,雖然你說了不要任性了,這是什麼意思?請給我說明一下」*7 狄多「蛤(ハァ)?不要任性了,這話的意思?路茲說了任性的話吧?」 狄多叔叔像是無法理解般的說,將雙手抱胸感到納悶。 (動畫中狄多一開始就雙手抱胸不可一世,實際上是至此才雙手抱胸w) 狄多叔叔的想法中只要簡短一言就能了結的事情,持續追問而感到困惑的表情。 神官長「向訴說因努力不受認同感到委屈的路茲,說不要任性了,雖然你這麼說,但哪個 部分是任性,我是無法理解的。因為對職人與平民區的常識生疏。請用我能理解的方式說 明」 狄多「啊,你不明瞭嗎。...說明,說明...很難啊」 狄多「不顧父母的反對,任職的職業。努力這是當然的。就連洗禮式後都尚未換季,哪有 什麼認不認同啊?一昧地選擇了個沒有任何後盾的職業就是在那邊的笨蛋兒子。即使是吐 血般的努力就連是否能勝任都還未知,(路茲)到底再說些什麼,這樣的意思...這樣能 明白嗎?」 神官長「啊~,能夠理解了。這樣的角度來看的話,確實是任性了,原來如此。路茲,你 能夠理解了嗎?」 ______________________ 神官長「路茲,沒有要反論嗎?認可狄多的意見為正確的,這樣可以嗎?」*8 路茲「我並未說過希望認同成果這樣的話。至少...。至少,認可讓我成為商人見習總可 以吧!?」 狄多「...所以我說了隨你高興啊」 路茲「隨我高興...疑?這樣即是說...?」 卡蘿拉「父親用父親的方式認同你了喔」 路茲「等等,母親!?知道的話,就跟我講啦!」 卡蘿拉「我何嘗不是,今天首次聽到這個人說的話,所以不可能會知道嘛」 卡蘿拉阿姨聳聳肩搖了頭。不僅是親子間、兄弟間,就連夫婦之間都缺乏溝通的樣子。 路茲無力的說「不說出來怎麼會知道啦...」,我贊成路茲的意見。 仔細想想路茲在家中也不太說自己的意見的樣子,或許都是一群相似的人聚集在一起的家 族呢。 ______________________ 神官長「狄多,這樣的話路茲成為商人見習的工作這事沒異議,可以嗎?」*9 狄多「我也並非完全不喜歡商人,只是根本不知道該如何喜歡,不顧父母反對的男人一旦 選擇了工作的話,是要成為學徒、還是什麼的,只要有骨氣靠精神來完成就好,不要哭訴 抱怨、不要逃離到孤兒院。真難看」 我不思索的喊著「叔叔,不是的!那個是因為我的關係!路茲並沒有逃跑!」,但是誰也 沒有聽到的樣子。沒有任何人向這邊看過來。 看著唯一應該會聽到的神官長,只是將魔術具掛在手腕上,沒有握著。從最初就完全沒有 要聽我說話的樣子。好過分。 ______________________ 路茲「這樣的話,為什麼不同意讓我因工作而去其他街區啊!?」*10 狄多「想一下就該知道吧!」 雖然狄多叔叔怒斥,但就是因為不知道所以路茲才離家啊。 哎呀呀的聳聳肩神官長再次說出「因為不明白,請敘述理由」 狄多「...又要說明啊」 狄多「路茲成為商人與出到街外這完全是兩回事吧。街外很危險。也有凶暴的野獸、還有 盜賊,才不是能帶小孩過去的地方」 卡蘿拉「就是說啊!太過危險了」 神官長「也不是說完全不危險,但是班諾要去的地方從東門出發,馬車約半日就能到達的 地點。先不談走路、馬車的話不用過於擔心吧?」 狄多「沒有必要」 狄多叔叔明確的說出來。路茲憤怒的臉都變紅了瞪著叔叔。 路茲「就說是為了工作了嘛!」 ______________________ 神官長「給我冷靜下來,路茲。狄多,你說沒有必要是什麼意思?」*11 就連叔叔也預想過神官長會詢問的樣子,視線向著班諾和馬克。 狄多「那邊那個男人說了要到其他地方建立工房,想帶著路茲過去」 神官長「然後呢」 狄多「那個啊,僅僅是三年契約的都盧亞,更何況對見習來說有什麼學習的必要?」 都盧亞契約對日本而言像是三年契約的見習打工一樣。 基本上大多數僅會打穩基礎給予單純作業。商店和工房建立之後,即使是為了開店準備派 遣過去,也不會參與到分店的契約與工程。 ______________________ 班諾「所以說,如同日前所說的內容,考量今後商店的發展與路茲的能力的結果,考慮將 路茲視為繼任者來教育著。帶他看其他街上設置的工房也是這其中一環,為此我才希望將 他收為養子」*12 狄多「哼,不值一談」 狄多叔叔嚴厲的回絕班諾的提議。這樣說了後看看周圍小聲說「這也需要理由嗎?」 神官長以「當然」來回答,提議被回絕的班諾先生也點頭的注視著狄多叔叔。 班諾「有理由的話請一定要告訴我。儘管有些失禮,沒有做生意經驗的您是無法成為路茲 的後盾。成為養子不僅是為了商店,對路茲而言應該也是很有利的契約才對」 狄多「你,沒有小孩是吧?」 班諾「...也因此,我考慮將路茲成為繼任者啊?」 但是狄多叔叔說了「不是這個意思」後,緩緩地吐了一口氣。 ______________________ 狄多「如你所言,我無法成為路茲的後盾,我也很感謝你看好路茲的能力」*13 狄多「你在經營者方面或許是很出色,以商人來看也非常有能力吧。即使是路茲給您添擾 ,還是繼續往來的器量也十分寬大。但是,你當不了父親」 神官長「請說明班諾當不了父親這是什麼意思。難道是說有什麼不好的傳言嗎?」 對神官長的話狄多叔叔「恩~」的反應著。嘆氣著說「要是有不好的傳言就好處理了」, 筆直的看著班諾。 狄多「即使是工作上的評價優秀,成為養子最大的理由是讓商店的利益增長這樣的人是當 不了父親的,要當父親這事並非由利益來考量。不是嗎?」 班諾「原來如此。所言甚是,對我而言確實是以商店的利益為最優先」 ______________________ 班諾「拒絕養子提議的理由我明白了。但是我是認真的看好路茲的將來性。不是以成為養 子,而是都帕里契約的話,是否可獲得同意?」*14 都盧亞是打工契約員工的話,都帕里就是可將商店委任的幹部候補生。商店給予的保障與 待遇和工作內容也完全不一樣。 狄多「不覺得這樣太過性急嗎?」 神官長「性急的意思是?」 狄多「通常以都盧亞契約工作數年間觀察之後,才會考慮是否簽訂都帕里契約的。路茲只 是個洗禮式過後連季節都還未改變的見習生喔」 班諾「雖然洗禮式過後季節都尚未改變,但是我和路茲往來已經快要一年了喔?」 狄多「是這樣嗎?」 ______________________ 班諾「是啊。您是否知曉承擔著一位見習對於商店這邊也是會有負擔的?當初我並未打算 錄用沒有關係和義務的路茲。我讓路茲成為見習時,給予了無法立刻就完成的任務。但是 路茲交出了超出預期的成果」*15 狄多「哦...」狄多叔叔聽著班諾說的話,表情像是頭一次聽到。 班諾「路茲非常努力的彌補非商人家養育的不足之處,也有著忍耐能力。考慮著在讓他人 搶走前想將他留在身邊,想要認真教育的話,盡可能越早越好。雖然我看好路茲的努力, 但畢竟是沒有基礎」 狄多「那好吧」 狄多「...即使是再怎麼想幫助他,我也是無法成為生意人的後盾。既然遲早會將商店交 給路茲的看中他的話,這樣這份契約對路茲也是有利的吧」 馬克「那麼立刻前往至商業工會辦理手續吧」 狄多「所以我對商人才...」 路茲「...爸爸」 ______________________ 狄多「路茲!快道歉!」*16 神官長「...狄多,這樣大家會不明白」 狄多「因為你擅自誤解暴走的關係,讓這麼多人疲於奔命。給我誠心誠意的道歉!」 狄多叔叔說的話刺進我心中。讓這麼多人疲於奔命的,不是路茲,反而是我。 路茲(梅茵)「非,非常對不起!」 身音沒有傳達出去,但我也跟著路茲一起向大家道歉。雖然路茲的雙親看著路茲,但神官 長和班諾還有馬克的視線卻是向著我這邊。 狄多「好啦,回家吧,笨蛋兒子」 路茲跑過去後,狄多叔叔大力的往路茲頭上敲的一下。挨打後說著「好痛」一邊擦拭著眼 淚,路茲看起來有點開心的站在叔叔身旁。 狄多「我也溝通不足的樣子。...那個,謝謝幫助了」 狄多叔叔害羞的表情向神官長這樣談話後,轉身走出房間。卡蘿拉阿姨也牽起路茲的手走 了出去。 ____________________________________________ 後面都跟動畫一樣了~ ____________________________________________ web100~103 *1: 「居場所がわからないって....ルッツ、仕事にも行ってないの?」 「それが....アイツの勤め先がわからなくて....」 勤め先がわからないという言葉がすぐには理解できなかった。洗礼式から二月半ほどだ が、ギルベルタ商会は見習いになる前から出入りしている店なのだから、すでに一年近 くルッツは係わっている。 路茲(ルッツ) 六歲秋在商業公會中暫定登記為商人見習 七歲夏接受洗禮後正式成為奇爾博塔商會都盧亞商人見習 路茲的爸爸與哥哥們 職業都是建築與木工體系 對商人的工作內容其實是非常不瞭解 這個世界中的平民 大約六~七歲接受洗禮式後 需要進入職場工作 一般都是經由父母或親戚介紹 成為見習生 商人與職人的見習生有兩種契約「都盧亞(ダルア)、都帕里(ダプラ)」 底下引用wiki的名詞介紹說明 #都盧亞(ダルア) 相當於「長工」,與商會或工坊簽訂定期工作的契約〔通常為三年〕,期間作為店員、工 人效勞於商會、工坊,到期後視情況更新契約。較大的店舖會將繼承人送到其他商會、工 匠作為長工歷練。較都帕里自由。 #都帕里(ダプラ) 相當於「門徒」,與商會或工坊簽訂永久工作的契約,通常會被培育店鋪的繼承人。 除非有特殊事由才可解除都帕里契約,通常是貴族移動至中央或他領,同意所屬的專屬工 匠一起移動時,專屬工匠就會解除與工坊的都帕里契約。 ______________________ *2: 「そのために君は午後からも執務に励まなければならない。図書室はお預けだ」  わたしが呆然としていると、神官長はさらに愉しげに目を細めた。 「フランに聞いた。君には反省室より効果があると」 「のぉっ!?」  ....フランのバカバカ! ______________________ *3: 「ベンノさ~ん。褒めて、褒めて。ほら、これ!」 「....神官長からの招待状だと!? お前、今度は何をやらかした!?」 今回はとても役に立つことをやり遂げた気分だったので、いきなり雷を落とされたこと に目を瞬いて首を傾げる。 「だって、神官長が、計算機整備のためだから仕方ないって....それに、ルッツのため に何かしたかったんだもん」 「マイン、気持ちは嬉しいけどさ。こんな招待状もらったら、普通怖いから」 ベンノは手に持ったままだった木札を見て、眉を寄せたままゆっくりと顎を撫でる。 「お前、ずいぶん神官長に気に入られていないか? 普通、お貴族様は俺達のことに関 与などしないぞ?」 「大事な計算機らしいです。わたしが機能するかどうかで、仕事効率が違うそうですよ 」 「そういえば、オットーもそんなことを言っていたな。今回はマインに感謝するべきな のかも知れんが、感謝したくない。何だろうな、この徒労感は....」 ______________________ *4: 「カルラおばさん!」 「おばさん、これね、神殿の神官長からの招待状なの」  わたしは木札を取り出して、カルラおばさんに差し出す。おばさんは信じられないと 目を大きく見開いて、顔色を真っ青にして、木札を見た。 字が読めないおばさんにわたしは招待状の内容を伝える。 ______________________ *5: わたしが会談の場に同席する条件がこの魔術具を握っていることだったので、今日のわ たしはお人形のように座っていることしかできない。腹立たしいことに、ベンノもマル クも神官長の意見に賛成した。 ______________________ *6: 「甘ったれるな!」 ルッツの父ディードおじさんが膝の上で拳をきつく握り締めて、ルッツを一喝した。 突然の大音声にビクッとして、わたしの身体が椅子の上でぴょこんと浮く。神官長の部 屋どころか、貴族区域に響き渡りそうな野太い大声に、わたしの心臓が縮みあがった。 わたしはベンノからよく雷を落とされているが、外で常に張り上げているディードおじ さんの迫力と声量は段違いだった。 「頑張った? 認めてもらえない? 甘ったれたことを言うな」 ______________________ *7: 「ディード、貴方は甘ったれるな、と言ったが、それはどういう意味だ? それを説明 しなさい」 「ハァ? 甘ったれるな、と言った意味? ルッツは甘ったれたことを言っているだろ う?」 ディードおじさんはわけがわからないと言うように、腕を組んで首を傾けた。おじさん の中では、一言で済むはずのことをほじくり返されて困惑しているような顔になった。 頑張ったが認められないことが悔しいと訴えるルッツに、甘ったれるなと、貴方は言っ たが、どの辺りが甘えているのか、私には理解できない。職人や下町の常識には疎いか らな。私にわかるように説明しなさい」 「あぁ、アンタにはわからんか。....説明、説明....難しいな」 「親の反対を押し切って、就いた職業だ。頑張るのは当たり前。洗礼式を終えてまだ季 節さえ変わっていないのに、認めるも何もあるか? 後ろ盾も何もない仕事を選んで突 っ込んでいったのは、そこのバカ息子だ。血反吐吐くほど努力しても、一人前にさえな れるかどうかわからんのに、何を言ってるんだ、という意味だが....今度はわかるか? 」 「あぁ、理解できた。そういう視点で見ると、甘ったれている、になるな。ルッツ、君 にも理解できたか?」 ______________________ *8: 「ルッツ、反論はないのか? ディードの意見が正しいと認めてしまって良いというこ とか?」 「オレは成果を認めてほしいなんて言ってない。せめて....。せめて、商人見習いにな ることを認めてくれたっていいだろう!?」 「....俺は勝手にしろ、と言っただろうが」 「勝手にって....え? それって....?」 「父さんは父さんなりに認めてたってことだよ」 「ちょ、母さん!? 知ってたんなら、教えてくれよ!」 「アタシだって、この人の言葉を聞いたのは、今日が初めてだから知るわけないよ」 カルラおばさんが肩を竦めて首を振った。親子間、兄弟間だけではなく、夫婦間でも言 葉が足りないらしい。「言葉にしなきゃわかるかよ....」とルッツは力が抜けたように ガックリと項垂れたが、わたしはルッツの意見に賛成だ。 よく考えてみれば、ルッツも家ではあまり自分の意見を言わなかったようなので、似た 者ばかりが集まった家族なのかもしれない。 ______________________ *9: 「ディード、それはルッツが商人見習いとして働くこと自体には異議がないということ で良いか?」 「俺は商人が好きなわけじゃないし、何を好き好んでなるのか全くわからんが、親の反 対を振り切って男が一度選んだ仕事なら、住み込み見習いだろうが、何だろうが、根性 でやりきればいい。泣き事をぬかして、孤児院に逃げ込むな。みっともねぇ」 わたしは思わず「おじさん、違う! それ、わたしのせいだから! ルッツは逃げてな んてないから!」と叫んだけれど、誰にも聞こえなかったようだ。こちらを向こうとす る人が誰もいない。 唯一聞こえるはずの神官長を見てみれば、手首に鎖で魔術具を引っ掛けているだけで、 握っていない。最初からわたしの声なんて聞く気ゼロだったらしい。ひどい。 ______________________ *10 「だったら、どうして仕事で余所の街に行くのに許可してくれねぇんだよ!?」 「考えればわかるだろうが!」 ディードおじさんが怒鳴るが、わからないからルッツは家出したのだ。やれやれ、と肩 を竦めた神官長がまた口を出した。 「わからないので、理由を述べなさい」 「....またかよ」 「ルッツが商人になるのと、街を出るのは完全に別問題だろうが。街の外は危険だ。凶 暴な獣もいるし、盗賊もいる。子供を連れて行くようなところじゃねぇ」 「そのとおり! 危険すぎるよ」 「全く危険がないというわけではないだろうが、ベンノが向かう先は東門を出て、馬車 で半日も行けば着くところだ。徒歩ならともかく、馬車ならば心配いらないだろう?」 「必要ない」 ディードおじさんはハッキリとそう言いきる。ルッツはカッとしたように顔を紅潮させ て、おじさんを睨んだ。 「仕事だって言ってんだろ!」 ______________________ *11 「落ち着きなさい、ルッツ。ディード、必要ないと言うのはどういうことだ?」 さすがにおじさんも神官長に問われることを予想していたらしく、視線をベンノとマル クに向けた。 そこの男は余所に工房を作るのに、ルッツを連れて行きたいと言ったんだ」 「それが?」 「あのな、たった3年契約のダルアの、しかも、見習いに何の勉強が必要だと言うんだ ?」 ダルア契約した見習いは日本で言うと3年契約の見習いアルバイトのようなものだ。基 本的にさせるのは単純作業で基礎を叩きこむのがメインだ。店や工房ができあがった後 、オープン作業に駆り出されることはあっても、出店のための契約や工事に携わること はない。 ______________________ *12: 「ですから、先日もお話させていただいたように、私は、今後の店の展望とルッツの能 力を考えた結果、ルッツを跡取りとして教育したいと考えています。余所の街での工房 開設を見せるのもその一環であるし、そのための養子縁組を望んでいるのです」 「フン、話にならんな」 ディードおじさんはベンノの申し出をぴしゃりと撥ね退けた。そう言った後、周りを見 回して、「これも理由が必要か?」と呟く。  神官長は「もちろんだ」と答え、申し出を断られたベンノも、ディードおじさんを見 据えて頷いた。 「理由があるならぜひともお伺いしたいです。失礼ながら、商売をしているわけでもな い貴方ではルッツの後ろ盾にはなれない。養子縁組は店だけではなく、ルッツにとって も利になる契約のはずですから」 「アンタ、子供がおらんだろう?」 「....ですから、後継ぎとしてルッツを考えているのですが?」 しかし、ディードおじさんは「そういう意味ではない」と言った後、ゆっくりと息を吐 いた。 ______________________ *13: 「アンタの言うとおり、俺ではルッツの後ろ盾にはなれんし、アンタがルッツの能力を 買ってくれるのはありがたいとは思う」 「アンタは経営者としては立派だろうし、商売人としても有能だろうよ。ルッツのこと で面倒をかけても、それに付き合うだけの度量も寛大さもある。だが、親にはなれん」 「ベンノが親になれないというのはどういう意味か、説明しなさい。何か悪い評判でも あるとでも言うのか?」 神官長の言葉にディードおじさんは、う~ん、と唸った。「悪い評判があれば楽なんだ が」と言いながら、息を吐いて、真っ直ぐにベンノを見る。 「いくら仕事の評判が良くても、養子にする理由の一番に店の利益を上げるようなヤツ が親にはなれん。親になるというのは利益で考えることじゃない。違うか?」 「なるほど。おっしゃるとおり、確かに、私にとって最優先するのは店の利益だ」 ______________________ *14: 「養子縁組を拒否された理由はわかりました。だが、私は真剣にルッツの将来性を買っ ています。養子縁組ではなく、ダプラ契約なら、頷いて頂けるのでしょうか?」 ダルアがアルバイトや契約社員なら、ダプラは店を任される幹部候補生のような扱いだ 。店からの保障も待遇も仕事内容も全く変わってくる。 「ずいぶんと気が早いとは思うが?」 「気が早いとはどういう意味だ?」 「普通はダルア契約で仕事する様子を数年間見た後で、ダプラとして契約するかどうか 考えるもんだ。洗礼式から季節も変わってないような見習いだぞ、ルッツは」 「洗礼式からは季節も変わってませんが、私がルッツと係わるようになってからは一年 ほどたっていますが?」 「そうなのか?」 ______________________ *15: 「えぇ。見習い一人を抱え込むのは店側に負担となるのはご存知でしょう? 縁も義理 もないルッツを当初は採る予定がなかった。私はルッツを見習いにするに当たって、す ぐには達成できないような課題を与えました。しかし、ルッツは私の予想以上の結果を 残しました」 「ほぉ....」 初めて聞いたと言わんばかりの顔でディードおじさんがベンノの話を聞いている。 「ルッツには商人の家で育っていない不足分を必死に埋める努力も、忍耐力もあります 。余所に取られる前に手元に置いておきたいと考えていますし、真剣に教育するなら、 なるべく早くしなければならないのです。努力は買っていますが、ルッツには基礎がな いので」 「よかろう」 「....いくら力になってやりたくても俺では商売人の後ろ盾にはなれん。いずれ店を任 されるほど立場を見込まれているなら、その契約はルッツのためになるだろう」 「では、商業ギルドで早速手続きいたしましょう」 「これだから商人は....」 「....父さん」 ______________________ *16: 「ルッツ! 謝れ!」 「....ディード、それではわからない」 「お前の勝手な誤解で暴走したせいで、これだけの人数を振り回したんだ。誠心誠意謝 れ!」 ディードおじさんの言葉がぐさっと胸を突いた。これだけの人数を振り回したのは、ル ッツではなく、むしろ、わたしだ。 「す、すみませんでした!」 声が届かないまま、わたしはルッツと一緒に謝った。ルッツの両親はルッツを見ている が、神官長とベンノとマルクの視線はわたしの方を向いている。 「ほれ、帰るぞ、バカ息子」 ルッツが駆け寄っていくと、ディードおじさんがゴンと一発ルッツの頭にゲンコツを落 とす。殴られて「いてぇ」と言って涙を拭いながらも、ルッツはちょっと嬉しそうにお じさんの隣に並んだ。 「俺も言葉が足りなかったようだ。....その、助かった」  ディードおじさんは照れくさそうな顔で神官長にそう言った後、くるりと背を向けて 部屋を出た。カルラおばさんがルッツの手を取って、手を繋いで歩いていく。 ※ 引述《Dino60128 (伊)》之銘言: : 身為有會動的地雷看就很開心的原作黨 : 這話我護不下去.... : ... -- ※ 發信站: 批踢踢實業坊(ptt.cc), 來自: 1.161.149.199 (臺灣) ※ 文章網址: https://www.ptt.cc/bbs/C_Chat/M.1589129667.A.E76.html

05/11 01:06, 4年前 , 1F
推推,感謝整理
05/11 01:06, 1F

05/11 01:30, 4年前 , 2F
神官長真的是強迫翻譯機耶
05/11 01:30, 2F

05/11 01:30, 4年前 , 3F
各種師爺你給我翻譯翻譯
05/11 01:30, 3F

05/11 01:36, 4年前 , 4F
所以動畫中路茲爸對於貴族強迫他解釋也毫無反應就很怪
05/11 01:36, 4F
原作真的很有趣,雖然很可惜這集沒有表現好 但我會跑去看小說也是因為看了第一季動畫的關係 看著主角與周圍的互動 有些內容真的很好笑,有些內容也真的很感人 劇中角色雖多,但可以感受到都是活著的 不是只是有名子的人物而已 ※ 編輯: avans (1.161.149.199 臺灣), 05/11/2020 01:55:44

05/11 03:05, 4年前 , 5F
平平都是續作,製作組有愛沒愛真的差很多
05/11 03:05, 5F

05/11 11:28, 4年前 , 6F
看來跟小說真的差很多 哈
05/11 11:28, 6F

05/11 11:28, 4年前 , 7F
感謝整理
05/11 11:28, 7F

05/11 13:09, 4年前 , 8F
一樣的製作組啦,但...嗯...每個人解讀和想呈現的東西
05/11 13:09, 8F

05/11 13:09, 4年前 , 9F
不一樣吧orz
05/11 13:09, 9F

05/11 13:52, 4年前 , 10F
這集腳本倒是不一樣
05/11 13:52, 10F

05/11 23:01, 4年前 , 11F
謝整理
05/11 23:01, 11F
文章代碼(AID): #1Uk373vs (C_Chat)
文章代碼(AID): #1Uk373vs (C_Chat)