[新聞] 第33回報知映画賞・女配角「樹木希林」
樹木希林、理想像は「煙のようになりたい」…第33回報知映画賞・助演女優賞
樹木希林(65)は自らを「チョイ演女優」と呼ぶ。「チョイ役が好きで、なかなか
映画賞とかにならない」。今回の受賞には「『歩いても─』は長いこと出てたから。嫌
な性格でね。副賞は?というのがまず気になったのよ」と毒舌家“らしい”言い回しで
喜んでみせた。
昨年は「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」の「オカン」役で日本アカデ
ミー賞主演女優賞に。日本を代表する個性派女優だが、意外にも映画賞の受賞はそれほ
ど多くない。マネジャーを付けず自宅の電話とファクスで依頼を受けている。「50年
近くやってると、(引き受けるかどうかは)勘で分かるのよ」
「歩いても─」では自慢の手料理で息子の家族をもてなす“良き母”であるようでい
て、息子の嫁への複雑な思い、消えない事故死した長男の思い…家族だからこそ口に出
せない空気が伝わってくる。「際立ててやってみようというセリフもあったけど、監督
が『そこまでしなくていいです』って。いつもの調子でやっていたら、賞はもらってな
いでしょう」と自分を見る目はどこまでも冷静だ。
「消えたつ煙のようになりたい」が、樹木の描く究極の、女優としての完成像だとい
う。目の病気や乳がんの手術など大病したことも「煙になるためにはありがたかった。
昔だったら引っかき回していたかもしれないけど、病気をいただいて作品につながった
と思う」と何事もプラスに受け止める。
夫・内田裕也(69)は毎作、樹木の作品を劇場に見に行くという。「裕也さんが家
族のことを一番気にしてる。でも言わないから。複雑で情が厚い人がいて、家族のバラ
ンスがとれてる」。くしくもこの取材は樹木の自宅で、同居する本木雅弘(42)が「
おくりびと」のためにチェロを練習していたという部屋で行われた。奔放な印象を与え
る樹木だが「夫婦でも親子でも、家族と会う時が一番緊張するんです。きちっと洋服を
着てから会おうとか」と少し照れくさそうに明かした。
◆樹木 希林(きき・きりん)1943年1月15日、東京・神田生まれ。65歳。
61年文学座入りし、悠木千帆の芸名でデビュー。77年にテレビ番組のオークション
で芸名を売り、樹木希林に改名。「七人の孫」「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」「ム
ー」など多数のドラマ、映画、CMで活躍。73年にロック歌手・内田裕也と結婚。娘
の也哉子は95年に俳優・本木雅弘と結婚。04年に網膜はく離で左目を失明していた
ことを告白。05年には乳がんで手術を受けた。08年紫綬褒章を受章。
◆歩いても 歩いても 成人して家を離れた息子(阿部寛)と娘(YOU)が、何十
年も同じ家に暮らす老夫婦(原田芳雄、樹木希林)の元に、それぞれの家族(夏川結衣
、高橋和也ら)を連れて訪れる2日間を描くホームドラマ。その日は15年前に亡くな
った長男の命日で、何げない会話にそれぞれの思いが込められる。監督は、柳楽優弥が
カンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞した「誰も知らない」の是枝裕和氏。
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20081127-OHT1T00027.htm
第33屆「報知電影賞」最佳女配角「樹林希林」(「歩いても 歩いても」)
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