[新聞] 朝日新聞GLOBE 突破する力

看板EriFukatsu作者 (『私はこれでいいんだ』)時間10年前 (2013/09/02 01:51), 編輯推噓4(400)
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新聞來源:http://globe.asahi.com/breakthrough/2013082900002.html Breakturough 突破する力 [No.111]【俳優】深津絵里 さりげなく、普通に、本物の人間を見せたい。 作品との出会いを重ね、新たな演技の境地へ。 進化はこれからも続く。 この人の周りには透明な空間がある。深津絵里(40)と話をしながら、不思議な感覚 にとらわれた。しゃべっているときも、食事をしているときも、その空間はずっと消 えない。他人のなかに入りすぎず、自分も含めた場の光景を、どこか遠くから眺めて いる。そんな視線をもっている。 瑛太(30)は昨年、舞台で深津と共演して同じような印象をもったという。「人との 距離の保ち方に、心地よさと、凜(りん)としたたくましさがある。言葉でないとこ ろで、なにか言われている気になりました」 本人に理由を尋ねると、「一人っ子だから一人の世界を邪魔されたくない、という思 いがあるのかも」と笑った。 照れ屋なので、熱演することが恥ずかしい、とも言う。「集中しつつも、終わったら 何を食べようかな、と考えながら演じるくらいがちょうどいい。そのバランスが、と ても難しいんです」 昨年、別の舞台で共演した橋爪功(71)は、深津に何度も助けられたと話す。「セリ フをトチりそうになったら、わかりやすいところに飛んでくれてね。お芝居は熱いの に、冷静沈着。感情が過多にならない、珍しい女優さんですよ」 なにごとにも入り込みすぎない絶妙な距離感は、芝居の全体を見わたす力にも通じる。 それは、深津が得意とするコメディーに欠かせないものだ。 ふかつ・えり ━━━━━━━━━━━━ 1973年、大分県生まれ。13歳のときに原宿のミスコンテストで優勝して芸能界に入っ た。96年の映画「(ハル)」で多くの賞を受けた後、テレビドラマ「きらきらひかる 」「恋ノチカラ」「スローダンス」(いずれもフジテレビ系)などに出演。97年に始 まったフジテレビ系の「踊る大捜査線」シリーズは、2012年の映画「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」まで15年間も続いた。映画では「阿修羅のごとく」「ザ・マジ ックアワー」「ステキな金縛り」などに出演。10年、「悪人」でモントリオール世界 映画祭の最優秀女優賞受賞。舞台の出演作は「キル」「あわれ彼女は娼婦」「ベッジ ・パードン」「ガラスの動物園」「エッグ」など。「春琴」は08年の初演以来、ロン ドン、パリ、台湾、ニューヨーク、シンガポールで公演。9月には米ミシガン州とロ サンゼルスで公演する。 つらかった日々 ━━━━━━━━━━━━ 中学時代、雑誌を見て東京にあこがれた。「大分の田舎の女の子が、夏休みに原宿に 行きたい一心で受けた」というミスコンで優勝し、あっという間にデビューが決まっ た。13歳の夏のことだ。 透明感のある明るい笑顔の一方で、芯の強さも感じさせる。そんな独特の存在感で、 次々に仕事の声がかかった。CDを出し、テレビ、映画にも出演した。 深津がドラマに引っぱりだこになった1990年代の後半、ドラマの女性像は変化しつつ あった。かわいくて、強くて、なんでも手に入れる女性から、仕事も恋愛もうまくい かない、どこにでもいそうな女性へ。深津は「ダメなところをさらけ出し、本物の女 性に見えること」にこだわった。 あるドラマで、深津演じる主人公が自宅でテレビを見ながらお菓子を食べ続けるシー ンがあった。深津はあえて、歯につまったものを指で取ってみせた。 「普通さを普通に演じることって、実はすごく難しい。さりげないしぐさで、どこま でその役柄を見せられるか。そこに演じることのすべてがある気がするんです」 深津がコミカルに演じる「本物の女性像」は、同性に広く受け入れられた。 97年、ドラマ「踊る大捜査線」の刑事・恩田すみれ役に出会った。正義感にあふれな がら愛嬌(あいきょう)もあり、同時に陰があるという役どころにはまり、15年間に わたって演じることになる。映画や舞台でも、役者としての幅を広げた。 しかし、深津にとって、このころがもっともつらい時期だったという。 「演技を学んだことがなく、流されるままやってきた。なにかが違うと思っても、技 術を知らないから、なにが違うのかわからない。目の前のシーンを一つずつ必死でこ なすしかなかった」 一人で試行錯誤していた24歳の夏、野田秀樹(57)と出会った。舞台「キル」の稽古 場で、野田に言われた。「悲しいときに泣かない。涙を流すときは、下ではなく上を 向く。そうすることで、本当の悲しみが伝わることもある」 正しいと思っていたことの真逆に正解があるのかもしれない。はっとさせられた瞬間 だった。「こういうことを知りたかったんだ、と初めて気づいたんです。演じること のスタート地点に立てた気がした」 「春琴」への道 ━━━━━━━━━━━━ 演じることに自信をもてるようになった30代。舞台や映画で、節目となるいくつかの 作品にめぐりあう。 その一つが舞台「春琴」だ。 英国の気鋭の演出家サイモン・マクバーニーが、谷崎潤一郎の小説『春琴抄』と随筆 『陰翳礼讃(いんえいらいさん)』をもとにしてつくった作品である。 深津が演じるのは、幼くして失明し、琴と三味線の名人となった春琴。ろうそくの光 がゆらめくなか、春琴と奉公人・佐助の深くも歪(ゆが)んだ情愛が描かれる。春琴 は、献身的に仕える佐助を、ときに痛めつけながらも愛し続ける。 晩年の佐助を演じた笈田ヨシ(80)は言う。「見ばえのする演技に走らず、役の内面 を探求する知性と感情のバランス、役を生きようとする心意気がいい」 ただ、そこにいたる道は厳しかった。深津がオーディションに通ったとき、まだ台本 はなく、だれがどんな役をやるのかすら決まっていなかった。「光と闇」「ろうそく と蛍光灯」などマクバーニーが出すテーマを、出演者が体で表現したり、絵を描いた り。そんな稽古がロンドンと東京で2カ月半も続いた。即興で出てきた言葉をセリフ にしながら、演出家と役者が一から芝居をつくっていく。 演出家の要求に応えられない日々が続いた。「強い雨に打たれ、上り坂になっている 泥の沼を歩いているようで。精神的に、もうダメかと思ったこともあった」 「春琴」は国内外で高く評価され、世界各地で100回を超える公演を重ねてきた。7月 にはニューヨークのリンカーン・センターに招待された。ニューヨーク・タイムズ紙 は「しきたりと秘めごと、隠された性的欲望の遠い世界が、陰影に満ちた美しさとと もに思い起こされる」と評した。 深津は「春琴」を通じて、新しい演技へのアプローチを学んだ。「いまは、なんでも こい、という気持ちです」 今年1月、40歳になった。 女優は、求められる役柄が年齢とともに大きく変化していく。だが、年を意識したこ とはない、と深津は言う。 「体力の衰えは、少しずつ感じるようになると思う。でも、ずっと進化を続けたい。 立ち止まるには、まだかっこいいことをしていないから」 (文中敬称略) Self-ratingsheet 自己評価シート ━━━━━━━━━━━━ http://globe.asahi.com/S2101/upload/2013082900002_4.jpg
深津絵里さんは、自分のどんな「力」に自信があるのか。編集部があらかじめ準備し た10種類の「力」に順位をつけてほしいとお願いしたところ、すべてを独自の「力」 に入れ替えたランキングをいただいた。 「ちょっと考えてみます」と、リストをいったん持ち帰った。後日、いただいたラン キングは意表を突く力ばかり。身体にまつわる力も目立つ。このうち握力は、「春琴 」の舞台で大きな人形を操り続けることで強さを証明した。人形は物語が進むうちに 成長して大きくなり、最後は自分の背丈ほどにもなる。「公演が終わったときには手 がしびれています」 「あきらめ力」「デストロイヤー力」「鼻が利く力」の意味については、「ご想像に お任せします」。自分について多くを語ろうとせず、さらりと煙にまくところもある 。そんな自分を意識してか、7位に「はぐらかし力」を挙げた。 MEMO ━━━━━━━━━━━━ 食へのこだわり…自己評価シートに「胃力」を入れた通り、食べ物への執着は人一倍 。撮影現場に差し入れられたサンドイッチやお菓子を見て、「どこのものですか?」 とお店をチェックする。仕事で海外や地方に行く前には、地元で評判のレストランを 調べておく。「春琴」のニューヨーク公演では、遠方までステーキを食べに出かけた 。「休みの日には、食の好みが合う友達と旅行に出かけ、季節のおいしいものをいた だきます」 負けず嫌い…演出家の注文に、「はい」とだけ答える役者として知られる。映画「ス テキな金縛り」(2011年)の撮影で、三谷幸喜監督から「このシーン、歩きながら2 秒だけ宙に浮いてもらえますか」と言われたときも、「はい、やってみます」と答え て監督を驚かせた。「そういうところだけは負けず嫌いなんです。できるわけないじ ゃないですか、とは言いたくない」 文・写真 ━━━━━━━━━━━━ 文・宮地ゆう(GLOBE記者) みやじ・ゆう 1974年生まれ。東京社会部などをへて、GLOBE記者兼経済部記者 写真・若木信吾 わかぎ・しんご 1971年生まれ。ニューヨーク州ロチェスター工科大学写真学科卒。 写真家や映画監督として幅広く活動。 最新の著書は『希望をくれる人に僕は会いたい』 -- ※ 發信站: 批踢踢實業坊(ptt.cc) ◆ From: 112.105.146.72

09/02 02:56, , 1F
哇!!真的好久不見啦~~~
09/02 02:56, 1F

09/03 22:32, , 2F
這專欄很不錯!!
09/03 22:32, 2F

09/04 10:52, , 3F
最自豪的"力"第一名居然是視力!XD
09/04 10:52, 3F

09/13 20:11, , 4F
這個專欄很不錯+1
09/13 20:11, 4F
文章代碼(AID): #1I8tws37 (EriFukatsu)